2017年04月21日

会陰尿道廔形成術変法にチャレンジ!

この前の火曜日、午後に手術をしました。

♂猫特有で、
おしっこしたくても出せない、
‘ 尿道狭窄 ’
という病気。
おとなしい体格の立派な、特に早い時期に去勢手術をした子は要注意!!
体の割におちんちんが未成熟で小っちゃく、尿道が細くてすぐつまっちゃうんですふらふら
おしっこ詰まりは即、命の危険に関わりますがく〜(落胆した顔)
これを何度も繰り返していると、やがて腎臓にも大きなダメージを受けますむかっ(怒り)
腎臓は一度壊れると再生できない臓器ふらふら これまた命に関わりますふらふらあせあせ(飛び散る汗)

薬や食事療法で維持できればいいんですが、
それでも繰り返してしまう子は、手術をします。
これが、

‘ 会陰尿道廔形成術 ’

というもの手(グー)


…なんですが


この手術

実に、難儀あせあせ(飛び散る汗)

まぁ、僕がへたくそだからと言われれば身も蓋もありませんがたらーっ(汗)

統計でも、3割近いケースで手術後の経過不良(おしっこができなくなる等)があるようですふらふら


どういう手術かというと、
「 尿道の奥の方の広いところまで切り開いて、出口を作り直す」
…とまぁ、口では簡単に言いますが、
実際にはこれがとってもミクロなんですたらーっ(汗)
さらに、手術をした後の傷口を舐めちゃったり、うんちで汚れちゃったりして、
結果癒着してふさがっちゃう…ってことも‘ざら’でもうやだ〜(悲しい顔)


正直

「あ、はーい。じゃぁ、やっちゃいましょうかるんるん

なんて、軽々しく言えないんです(少なくとも、僕は…)


ですが…

‘ できない ’

というものでもなく。


二次診療施設にお任せするのも選択肢の一つではありますが、

今回のように

「お願いします。」

と言われると、断る理由もないというか…



で。
やりました。


今までの経験上、とにかく手術後の経過が良くないことが多いので、
これをなんとかクリアする方法はないかと模索していたところ、

(お!?これはいいんじゃないか!?)

という方法を見つけまして。


ちょっと獣医師向けのマニアックな話ですが、
「筒状包皮温存法」
というやり方。

ただ、
これも理屈はよく分かるし、方法は簡単に書いてあるんですが、
今までの経験上、結構難しそうなポイントがありまして。
ここからはほぼ、これからチャレンジしてみようかなという獣医師向けですあせあせ(飛び散る汗)あせあせ(飛び散る汗)

●「包皮を筒状に剥離して陰茎を引き抜く」
最初の難関だと思ってましたが、やはりふらふら
一周切れ込みを入れてまるまる剥がしていると、どんどん深く掘り下げてしまい、
いつの間にか陰茎粘膜まで剥がしちゃっているもうやだ〜(悲しい顔)


●「筒状に温存した包皮と骨盤尿道切開口を周回縫合…」
掘り下げちゃって、一部筒状じゃない!もうやだ〜(悲しい顔)
腹側の縫合は陰茎がフリーになっていても難儀!

●「1o間隔で周回縫合したのち、さらに単純結紮する」
均等な間隔で縫合できないため、片寄って引き攣れてやりづらいもうやだ〜(悲しい顔)

というような…もうやだ〜(悲しい顔)


結果


予定の2倍時間がかかりましたもうやだ〜(悲しい顔)


ですが、
今のところ、経過は良好手(パー)
従来の方法とは比べ物にならないぐらいの術後管理で済んでいます黒ハート


もし、今後も手術適応のケースがあったら、この方法をとるでしょう。

次にやる時は

●包皮剥離はムキにならないあせあせ(飛び散る汗)
●陰茎露出は掘り下げすぎない ← 陰茎開口部の断端をできるだけきれいに厚く、縫いしろを確保
●術野はできるだけ広くとる
●周回縫合は間を詰め過ぎない

ってとこに気を付けて
かな、と。


ホントはものすごく渋っていたんです。
大変だし、自信満々じゃないし。

けど、
それでやらなかったら、いつまでも前に進めない。

今回、チャレンジの機会を与えてくれた飼い主さんと、
協力してくれたスタッフに、心から感謝します


あとはカテーテル抜いて、おしっこがジャージャー出ることを祈るばかりダッシュ(走り出すさま)
おねがいー。


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posted by くさかり at 17:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記